王様の耳はロバの耳

https://yama-pet.hatenablog.com/entry/2020/03/25/011822?_ga=2.225426201.2016407636.1585065480-211294820.1585065480

マスク着用拒否おじさんの是非の話

マスク着用拒否おじさんの話題が人気ですね

https://news.yahoo.co.jp/articles/f4b35304654515a355026a5545dee2e17c84ab36

https://news.yahoo.co.jp/articles/e0d351bfe4b13b7f2e0e638d793b0bbced0273ef

このおじさんがいいのか悪いのか、個人的に思うところを書き留めていきます

 

①個人の率直な感情→おじさんは悪い

まあ感情的には印象悪いです

種々の主張があったにせよ、それが伝わってないですし、コミュニケーション下手か??って感じです

ただこれは単に個人のお気持ちです。お気持ちで判断するとロクなことにならないので次行きましょ次

 

②おじさんが降機させられた法的根拠(安全阻害行為等)

2例とも、航空会社側は「安全阻害行為等」を搭乗拒否の理由としています

安全阻害行為等とは、「当該航空機の安全を害し、当該航空機内にあるその者以外の者若しくは財産に危害を及ぼし、当該航空機内の秩序を乱し、又は当該航空機内の規律に違反する行為」です。より具体的に、8つの行為が示されています

国土交通省のポスターがわかりやすいですね

https://www.mlit.go.jp/common/000111473.pdf

諸々の情報から、「乗務員の業務を妨げる」に該当したのでしょうね

おじさんたちは「乗務員の業務を妨げたから」降ろされたのであって、「機長の指示に従わなかったから」でも、「機内の秩序を乱したから」でもありません(これが言いたかった)

ここで重要なのは、安全阻害行為等の要件は「乗務員の業務を妨げる」ことであって、そこにおじさんの意図や事情は関係ないということです。例えおじさんに正当な理由があって乗務員を呼び止めていたとしても、業務に支障をきたすほど乗務員を拘束していた場合、安全阻害行為等とみなすことができます。

安全阻害行為等を続ける乗客に対して、機長はそれを実力行使で止めたり、降機させる権利があります。このあたりを見るに、「おじさんが降機させられたこと」は法的に正しそうです

 

③航空会社側の対応に瑕疵はなかったのか

ようやく本題です

おじさんに降ろされるだけの非があるというのはわかりましたが、だからといって航空会社側に非が無いとは限りません

マスク着用拒否は共感しにくいと思うので、思考実験として別の類似ケースを考え、おじさんの気持ちに共感してみましょう

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あなたは事前に下調べをし、飛行機内で飲食が禁止されていないのを確認した上で、機内にお菓子を持ち込みました

ところがお菓子を食べ始めたところ、乗務員から「感染予防のため、機内での飲食は御遠慮頂けませんか」と咎められました

「嫌です、食べます」と何度反論しても、「皆様にご協力頂いていますのでどうかお願い致します」としつこく食い下がられます

「なんで?何を根拠に?」って言い返したくなりません?

しかも、そのやり取りを見て周りの乗客が「うわあいつキモッ」「お菓子くらい我慢したらいいのに」と言ってきます

乗務員に仲裁を求めるのはおかしいことでしょうか?

「お菓子を食べなければならない理由があるのですか?」「言いたくありません」

持病の低血糖予防のためだと、無配慮に悪口言うようなリテラシの乗客の前で言いたくない気持ち、わかりませんか?

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別事象に置き換えてみると、おじさんの怒りが理解不能なものではなく、ある程度は想像出来るものだと思えるのではないでしょうか。こうして見ると、おじさんを爆発させるまで追い込んだ航空会社側の対応にも瑕疵があったのではないでしょうか。

(当然ながら、怒ったからといってなんでもやり返していい訳ではありません。おじさんの対応に航空法違反があったのは②で説明済みです)

 

マスクとお菓子とでは全然違うから例えとして不適切、という観点から、「世間の常識と自分の常識が一致するとは限らない。まして半年程度の短期で作られた常識なれ尚更」というような話も書きたかったのですが、眠すぎるので一旦筆を起きます。気が向いたら続きを書くかもしれないし、まったく別のこと書くかも